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人口から読む日本の歴史   著:鬼頭宏

人口から読む日本の歴史   著:鬼頭宏  講談社学術文庫

四つの波による人口変化の解釈、ロジスティック曲線とマルサスの人口論を
援用し、システムの変化によって限界での平衡状態から新たな
平衡へと至るという考えの表された書、かな。
それによって現在の状態と将来至る状態を述べる。

でも、最終いくつかの章をのぞいて細かな数値を用いて
説明や解釈を述べているので読みにくい。
自身の意見・解釈というより、他の人間がこういうデータを出していて
それをこういう人がこのように解釈している、それは妥当だろうとか
怪しいとか節の最後にちょこっとつけるというのが中盤までに多い。
学習やその道に踏み出したいのなら有意義な書き方なのだろう。
著者の論を固めるという意味もある。

もともと一般に向けての読みやすい書を狙ったわけでもないだろうし、
それにかつて相手にされなかったという著者の論であるから、
他所からのつまらぬ指摘をさけ専門家に門前払いされないためにも
そういった細かなところに気を配らざるをえなかったというのもあろうが。

最終的に読み終わってみれば著者の論のために必要な構成と思えるが、
読んでる最中には何回か挫折しそうになった。
結の主張をもって見直せばおもしろいのだけれどね。

以下抜粋(今回は一つだけ)

P.253

人口が増加を続けて、環境と文明システムによって決められている
人口支持力の上限に近づくと、なんらかの規制要因が働いて
人口成長はブレーキをかけられ、やがて停滞せざるをえない。
人口が長期にわたり持続的に成長する局面は、
文明システムの転換が生じた時代であった。

このように人口圧力が大きくなったとき、社会内部における
技術開発や外部文明からの技術移転が強く促され、
その結果として文明システムに転換が起きると考えられるのである。

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