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カナスピカ

 カナスピカ  著:秋田禎信  講談社

 ああもう、行動が非論理的だ。いらつくなぁ。と主人公の行動の幼さに嫌気を感じて、しかしそんな自分自身を嫌悪しつつ読み終わり。ともあれ最後のさわやかさと収束のあざやかさにやられたので自分の負け。読み終わった今はおもしろかったですと言う。

 主人公成長モノといってしまう。カナスピカとの交流を通して主人公の視点が変わり、視界が開けたことが最後に凝縮し、そしてその最後にそれまでの経過が結びつく。まわりすべてに対しての視界の変化へ至るさまがあざやか。読んでるこちらも、それまでのこの本への印象含め、見えるものが切り替わる。幼く非論理的でいらついてしまったような行動があったから、なおさらにその変化のさまが印象付けられる。

 主人公が中学生の少女というのもこの話では重要だなと。行動も最後のさわやかさとあざやかさも、その年頃の成長と(その年頃に対する思い込みや幻想もまたうまいぐあいに)重なり重みが増す。なかなか。

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