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東方SSよんだ ひなないさんちのてんしちゃんほか

 不定期不定量感想。感想書くのがおっくうな周期にはまりこんでいるので少なめ。けれど最近にはまった内容のものなので一つ一つへの言葉は多め。

 確実に言えるのは、自分は時間ものに弱いということだ。寿命という意味ではなく時間が関わったとき、特にそれを実感する。

真型・東方創想話作品集82
・人形のつくり方  ど
 2つの変わらない時間がある。変化のない幸せな時間が目標を見失わせ、変化のないつらい時間を目標に向けた修練で過ごす。けれどたどり着かず、幸せな時間を振り返る。
 このアリスには他の作品とは別に、明確に付加されている性質があると感じた。人形への動機の少なくとも一つに代償行為があったと感じた。それゆえに、それが満たされた生活になってしまったため、人形を作らなくなった。代償を手に入れてしまった、または代償をする必要がなくなった。このアリスは、満たされたことで作れなくなってしまった。
 しかし、人形を作らないアリスは、自ら自身の存在感を消してしまい、再び代償の生活に押し戻してしまった。あれだね、その場所に留まるためだけにも全力で走り続けなければならない、とね。
 手に入れたいものは何か、走りつづける理由はなにか、アリスの姿が自分に跳ね返ってきた。

作品集81
・幽霊の時間  MS***
 ああ、いいな、この文章。実に落ち着く。そして、
>もし今日があの日なら、私はそう待たされてはいなかった。
文章に誘われるまま、作中の時間の流れに従うままに一巡した景色が、またぴたりと同じところに戻る。同じでいて、変化がある。変わらない景色と変化し自覚した心と。いいね。重なる景色にはやはりやられる。

・ひなないさんちのてんしちゃん   カラタチ柄杓(十把ひとからげ)
 これはどうもすばらしいと言わざるをえない。
 最近なにやら東方SSに飽きてしまったかなと、感覚の違い、おもしろみをいまいち感じないと参っていた所だが、見事にやられ、引き戻されてしまった。
 すべてひらがななタイトルが示す、子供で幼稚で奔放な天子を思い浮かべさせる印象と、冒頭の一文が見事に全体を包んでいる。役割を果たす、大人な天子。衣玖さんの実に空気読んだ発言と行動によるおもしろみと楽しさの進行と、それらとはまた違った、哀愁、寂しさともなにか違うような、何かが離れる感慨へ至る結末。
 時間経過への感慨が2つ重なっている。いつのまにやら子供が大人であったということ。将来いつかくるだろうものがきたということ。
 天子の、ありえないだろう結婚話へとつながることで、見合いという形を示されたことで、”家”の役割を理解した上での結婚という大人の立ち居振る舞いと、純粋に結婚という人生のイベントで示される時間経過による大人への変化。
 時間の経過であり、少女の大人への変化とも言えるのか。時間と大人と、変化を考えてしまう。なんだろうな、うまく言葉にできない。この感触、なにか寂しいような、静かに沈み込むなにか。
 まー容姿じゃなくて実年齢で考えると色々とアレだったりするのはおいといて。

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